広告運用を行っている担当者の方は、広告の効果を正しく測るためにアトリビューション解析を行う必要があります。

アトリビューション解析とは、広告を表示してからコンバージョン(以下CV)に至るまでにいくつもあるポイントに対して貢献度を振り分けて、どのくらいCVに貢献したかを測る解析方法です。

今回は主にGoogle広告でのアトリビューションモデル解析について書いていきたいと思います。

アトリビューション解析の大切さ

広告を表示したユーザーは広告を見て、クリックし、同じセッション内でCVする人だけに限らず、広告表示後様々な行動、期間を経てCVに至るものです。

例えばディスプレイ広告でバナーを表示し認知させたが、クリックせず後日検索広告より流入しCVする場合もあるかもしれませんよね。これを「ビュースルーコンバージョン」と呼びます。

しかしGoogle Analytics(以下GA)レポートや通常のGoogle広告のデフォルト設定では、検索広告の効果としてはCV計測されますが、最初認知させるきっかけとなったディスプレイ広告については評価されません。

また、何かのキーワードでヒットした検索広告をクリックし、サイトに訪れて検討したけど何も購入せず離脱し、数時間後に別のセッションで自然検索しCVした場合。こちらは「アシストコンバージョン」と呼びます。

しかしこちらの場合は、 GAレポートでは自然流入チャネルでCV計測され、検索広告については評価されません。

一方、Google広告のデフォルト設定では、検索広告でCV計測がされます。

実際には上記の2パターンどちらも、GAレポートでのCVは最後に通ったチャネルにて上がってきますが、最初にユーザーとの接点となった広告などのポイントも大なり小なりCVに貢献していると言えます。また、最初と最後だけでなく、間に別の広告やキーワードのクリックなどのユーザーとの接点がいくつもあった可能性も大いにあります。このような間接的なCVへの貢献を無視し、直接CVにつながっていない=効果がないと判断してしまうと本当は間接的に効果を上げている広告まで停止してしまう懸念があります。

アトリビューションモデル分析の大切さについてご理解いただけたでしょうか。

アトリビューションモデルの種類

Google広告レポートのデフォルト設定では、最後の”Google広告”のクリックがCV発生要因としますが、アトリビューションモデルを任意で変更することができます。

CVに至るまでにいくつもあるポイントに貢献度を振り分け、どこがどのくらいCVに貢献したかを測ることで、先にあげた「ビュースルーコンバージョン」「アシストコンバージョン」のような間接的なコンバージョンを計測できます。

ここではアトリビューションモデルの種類をご紹介します。

①ラストクリック

コンバージョンに至る直前にクリックされた広告、キーワードのみに貢献度を割り当てるモデル。

②ファーストクリック

ユーザーが最初にクリックした広告、キーワードのみに貢献度を割り当てるモデル。

③リニアモデル

線形モデルとも言われる。ユーザーがCVに至るまでに接点を持った広告、キーワードすべてに同じ割合の貢献度を割り当てるモデル。

④減衰モデル

リニアモデルと同じくすべての接点に貢献度を割り当てますが、割合は、最終CVに近い広告に一番高く、最初の広告に向けて段階的に貢献度を下げていきます。

⑤接点ベースモデル

こちらもリニアモデル、減衰モデルと同じくすべての接点に貢献度を割り当てますが、割合は、最初の広告と最終CVの直前の広告で40%ずつを割り当て、残りの接点は20%を当分するモデル。

⑥データドリブンモデル

Google 広告には①~⑤以外にもアカウントに蓄積されたデータをもとにキーワード、広告、キャンペーンがビジネス目標に最も貢献したかを判断するデータドリブンモデルという設定があります。

ただしこちらはCV数に上限があり、条件を満たさないとラストクリックアトリビューションモデルに切り替わってしまうので結構なCV数が必要で、ハードルは高いです。

引用:Google広告ヘルプ

このようにいくつかの選択肢があるアトリビューション解析ですが、例えば、広告→CVまでの距離が近く、検討時間が短いようなビジネスは直接CVだけを測る①ラストクリックモデルで良いと考えられます。

しかし、購買までの検討時間が長い高額商品などについては、他のアトリビューションモデルを採用することでより正確な広告評価ができると考えられます。

①ラストクリック以外のアトリビューションモデルを導入するなら④減衰モデルがおすすめです。あくまでラストクリックを一番高く評価しつつも最初の接点からの評価を測れるからです。

⑤接点ベースモデルなども、最初の入り口の広告と、CV直前の広告に同じくらい高い評価を割り振るので、認知目的の広告も重視し評価するのに適していると言えます。

注意点など

先にあげたとおり、アトリビューションモデルはGoogle広告で設定、評価を見ることができます。

注意点としては、①ラストクリック、②ファーストクリックの二つ以外のモデルの場合は、貢献度を分割しているので、CVが1以下になることがあります。広告Aは、CVが0.6件、広告Bは、CVが0.4件、などという表示になることがあるわけです。

もうひとつ、基本的なことではありますが、GAとGoogle広告はコンバージョン指標がそもそも違います。

Google 広告のデフォルト設定では、最後に発生した Google 広告のクリックがCVの要因とみなされますが、GAではマルチチャネルレポート以外のすべてのレポートで、すべてのチャネルクリック、たとえば自然流入などのクリックにCVが割り当てられます。(ダイレクト除く)

またトランザクションの日時についても、 Google 広告の場合はCVの要因となった広告をクリックした日時がCV日時になるのに対し、GAではCVが発生した日時がCV日時になります。

引用 :Google Analyticsヘルプ

同じCVポイントで設定しているつもりでも、

「なぜGoogle広告ではCV数値が1以下や、小数点以下の値が存在するの?」

「なぜGoogle広告ではCVが確認できるのにGAではCVが上がっていないの?」

など、私も広告担当者になりたての時はこのような疑問で混乱しましたが、そもGAとGoogle 広告は同じ「Google」でも別物として、使い分けることが大切かと思います。

まとめ

今回は広告のアトリビューションモデル分析について書きました。

かならずしもアトリビューションモデルを導入することが正しいわけではありませんが、例えば認知目的の広告など、CV以外の評価が見えにくく、リーチは拡大できたけど、結局どうだったのか?このまま続けていいものか?評価しづらい経験ってあると思います。

その広告が”どれくらいCVしているか”ではなく、”どのくらいCVに貢献しているのか”を測ってPDCAを回していきましょう!

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