futureshop「コマースクリエイター」におけるEC構築と制作会社選びのポイント【エンジニア視点】

ECサイトを運営していると、「更新しやすくしたいけど、見た目の自由度も落としたくない…」というジレンマに直面する場面が少なくありません。そんなときに候補として挙がるのが、国内で中〜大規模EC事業者から支持を集めているfutureshopの「コマースクリエイター」です。

本記事では、futureshopの導入を検討していて、「どこに制作をお願いすべきか」と悩んでいる企業のご担当者様に向けて、日頃EC構築に携わっているエンジニアの立場から、技術的な視点や実際の運用経験を交えて、リアルなポイントをお伝えしていきます。

コマースクリエイターとは？Reactやvue.jsのようなコンポーネント指向での構築が可能

コマースクリエイターは、futureshopに搭載されているCMS（コンテンツ管理システム）です。エンジニア目線で特徴的と感じるのは、以下の3点：

全体を構成するテーマは大きく「ページ」「レイアウト」「パーツ」に分かれていて、ECサイト全体を部品のように分けて構築することができます。

特に「パーツ」はページ横断で使い回せる機能のため、更新箇所を最小限に抑えつつ、デザインやコンテンツの一貫性を保てます。ReactやVue.jsで言うところの”再利用可能なコンポーネント”という感覚に近く、初期段階での設計が運用フェーズでのメンテナンス性に大きく影響します。

初めて触れる方にはやや複雑に感じる部分もあるかもしれませんが、構造の理解と設計の工夫次第で、更新のしやすさと安定性を兼ね備えたサイトが実現できます。

自由度が高いぶん、フロントエンドの制御に頼る場面が多いのがコマースクリエイターの特徴でもあります。futureshop自体のJavascriptと干渉しないようにしたり、読み込み順に注意したりと、細部への配慮が品質向上に向けて必要になってきます。

単純なコードの実装だけでなく、レイアウト・パーツの設計をどのように行うかで、運用フェーズに入ったときの更新効率が大きく変わります。

「どこでどのパーツが使われているのか」をわかりやすくしておけば、たとえば期間限定キャンペーンのバナーを差し替えるときでも、対象パーツだけを変更すれば全ページに反映される──そんな構造にできます。

こうした「設計のしやすさ」と「更新のしやすさ」を両立できるのは、コマースクリエイターの大きな魅力です。

コマースクリエイターではその高度なカスタマイズ性により、デフォルトでは叶えられないようなお客様のご要望を、機能とJavascriptを用いて実装することも可能です。

例えば、弊社で構築した事例でも、

など、様々なお客様のご要望に叶えてきました。

こうした実装は一見シンプルに見えるかもしれませんが、コマースクリエイターの構造や制限を正しく理解した上で、フロント側での動作と管理画面での運用性を両立させる工夫が必要です。

futureshopでECサイトを立ち上げる際は、「テンプレートやJavascriptが使える＝誰でもできる」というわけではありません。特に重要なのが、構造設計の理解力と実装経験の有無です。

制作会社を選ぶ際には、以下のような視点を持つことをおすすめします。

実際、設計が甘いと「1つのパーツを変えただけで他のページが崩れる」といった非効率やトラブルが起きがちです。

「技術的にできること」と「運用上やってはいけないこと」の境界線をしっかり理解している制作会社をパートナーに選ぶのが、失敗しない秘訣だと思います。

futureshopのコマースクリエイターは、構造を理解して使えば非常に強力なCMSです。ただし、自由度が高い反面、しっかり設計思想を持って扱わないと最終的に「運用しづらいサイト」になってしまいます。

弊社ART PEACEはfutureshopに認定された企業でfutureshopマイスターにも登録されております。

その豊富な構築・運用経験を活かし、高度なデザイン性だけでなく、機能面、運用面にも優れたECを構築しておりますので、futureshopでのECサイト構築でお悩みの際は、ぜひ弊社にもご相談ください！