デザイナーの宮野です。
私は、アシスタントとして撮影のディレクションに携わっており、主にサイトやカタログ用の商品撮影、モデルの撮影を行っています。
撮影について書いた記事はこちら。
アートディレクターから学ぶ ECサイトのつくり方 ー 撮影 ー
本記事では、プロップを使ったECサイト用の撮影について紹介します。プロップについて、あまり知識のない方でも分かるように、実際の写真を使用して紹介したり、レンタルする際の相場や、撮影までの具体的な流れを紹介しています。
目次
プロップとは
プロップは普段あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、簡単に言うと、撮影に使う小物や椅子のことです。ECサイトでは、カタログの写真撮影、モデルの撮影など頻繁に行われており、基本的に撮影時にはプロップは必須なほど利用されています。
プロップの役割
プロップが必要な理由としては、モデルや商品をより良く見せてくれる役割をしてくれたり、作り上げたい世界観を再現してくれます。
例えば、ECサイトで必要とするプロップは、主に下記のようなものがあり、モデルとなる人物、もしくは商品などと組み合わせていきます。
- 観葉植物
- 椅子
- 花
- オブジェ(絵、石、花瓶、球体、流木など)
- 布
実際の写真と一緒に、代表的な例をいくつか挙げてみます。
・花
花があることにより、季節感を出すのに効果的になります。
洋服に合わせた色味のお花をモデルに持たせることで、写真全体に統一感をもたせることもできます。持ち方や置き方によっては、写真に奥行きや立体感を出す事もでき、こういう技法を撮影現場では手前ボケと言ったりします。
・オブジェ(絵、石、花瓶、球体、流木など)
被写体だけでは余白が寂しく感じるときがあります。
そのようなときに、コンセプトに合ったオブジェを配置することでバランスの良い構図で撮影することができます。
・布
布は様々な種類があるので、撮影シーンによって使い分けています。
布ならではの質感を上手く使うことで、商品の味や良さを引き出してくれたりします。物撮りの際にはあえて、しわを付けさせたり、クシャッとさせて使うこともあります。
モデル撮影では背面に布を垂らすことで、季節感や爽やかさ、女性らしさを表現してくれます。また、光の陰影によって立体感も生まれるので、多くのシーンで利用される場合があります。
上記のように、プロップを使用した場合と、そうでない場合では全く違ったように見えますよね。他にも、たくさんのアイテムがあるので撮影シーンに合うためにプロップを探してみてはいかがでしょうか。
プロップを使ったECサイト用の撮影の流れ
プロップを使用して撮影を行う際には、いくつか気をつけるべき点があります。
準備
プロップをレンタル使用して撮影する場合、下記のような流れが一般的です。
- 撮影時のコンセプトやテーマを決める
- レンタルする物を探す
- 前日〜2日前にレンタルする
- 撮影現場に持ち込む
- 当日、もしくは後日返却
プロップは、一般的に2日間〜3日間ほどの日程でレンタルすることができます。なので、当日は余裕を持って撮影を行うことができたり、当日でなくても後日に返却することも可能です。
レンタルする場合、事前から早めに予約をしておかないと、他の方が利用していることもよくあり、直前だとレンタルできない場合もあるので、なるべく早めに準備しておくことが大切です。
料金
石:1,000円前後
大理石:2,000円前後
花:5,000円前後
椅子:15,000円前後
実際には案件の規模によって変わってきますので、上記はあくまで目安として参考にしてみてください。
オススメのプロップレンタルサイト
Compartment
世界中の装飾品、食器、テーブルクロス、食器を幅広く取り揃えています。FOTOMスタジオグループの一員で、撮影スペースも用意しています。
crafty
壁紙、タイル、ガラス、大理石、壁面、窓枠を取り扱っています。
EASE
スタジオとプロップレンタルを行っています。
Atelier Six
椅子、机、ライトを主に取り扱っています。
TOI A
13のカテゴリー分かれていて、商品の種類が豊富です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
プロップは、モデルや商品をより良く見せてくれる役割をしてくれたり、作り上げたい世界観を再現してくれるので、撮影現場では必須なケースがほとんどです。
プロップを使用した撮影、使用しない撮影では写真の見せ方がだいぶ変わってくるかと思います。また、ECサイトで商品を購入する場合であったり、カタログ商品を見ながら物を買うシーンでは、きれいな画像で掲載されている商品を選びたいですよね。
アートピースでは、撮影からプロップのレンタルから搬入まで、すべて行っていますので、お困りやご相談があればお気軽に弊社問い合わせページから、お問い合わせください。