弊社によく問い合わせを頂く内容として
「自社ECを作ってみたけど売り上げが伸びないからリニューアルがしたい」
という内容が多いです。
自社でECをやってみたものの、全然売上が上がらない。
ECを運営していく上で、伸び悩む企業によくみられる項目について今回は書きたいと思います。
検討する項目として、5つほど挙げました。

1.ターゲットは適切か?そもそも誰に購入して欲しいのか。
2.UI / UXの課題
3.更新頻度
4.リピーターに向けて施策はうっているのか。
5.目的

集客に関しては別の記事で書きますが、売り上げが伸びないサイトに共通するのはこの5つの項目があります。リニューアルをすればECが売れる、というのはもちろん一理ありますが、根本的な課題がクリアになっていないまま見た目がキレイなECを構築しなおしてもとたんに売れるということは弊社の経験上、まずないです。

1.ターゲットはサイトの目的は適切か?そもそも誰に購入して欲しいのか。

そもそも作ったECは誰に対して売っているのでしょうか。
30代女性、20〜30代男性など、大まかなターゲットはあると思います。
ただ、「自分たちが売りたいと思っているターゲット」「実際にサイトに来ているユーザー」「実際に購入しているユーザー」
にギャップがある場合があります。さらに言うとそもそもそのユーザーの市場はどのくらいのニーズがあるのでしょうか。競合他社はどのくらいいるのでしょうか。

なぜここが重要になるかというと、
・サイト内で行う施策や、広告のターゲットの設定にも関わってくるからです。
極端な例ですが、自社で取り扱う商品が高級な化粧品で、40代女性に向けたもので
サイト内ではiPhoneで撮影した商品、サイト内ではひたすらセール価格、感覚での
サイト改修を行なってあまり効果がない・・・・など、このターゲット設定が判断の基準となります。

例:こちらはアパレルの事例です。ターゲットは20〜35歳がメインターゲットとして設定してますが、実際に訪れている層(左ブルーのグラフ)は幅広いです。幅広い層は見に来ていますが実際に購入している層(右側オレンジのグラフ)は25〜34歳、2番目に35〜44歳です。ECサイトではコアターゲティングがマッチしている印象です。なのでこのコアターゲットに沿った施策を打つのが良いと思います。

ペルソナを設定する。
ターゲットをより深掘りし、想定する人物像を作ります。弊社では通常3パターンほど作成します。 最初に決めてしまえば終わり、ではなく、決めたペルソナでサイト運用をしてみて、実際データとしてはどうだったか、しっかりと検証し、PDCAを回す必要があります。

ターゲットをさらに細分化することで、企画コンテンツを始めとした施策、分析の基準となり検証がしやすくなります。

弊社がコンサルティングに入らせて頂くと、大まかなターゲットはできていてもそこから先の意見がデータに基づく定量分析でなく、定性分析のみのことが多いです。その結果、個人の感覚的な推測の議論ばかりが行われ、結果ターゲットに沿った施策が打てていない&結果がデータ上でどうだったのかが検証しにくくなります。

2.UI / UXの課題

弊社が改善する項目でいくつか例を挙げます

・トップページの構成
どんなにわかりにくいECサイトでも、ブランドが強ければ売れます。
ただ、そんな企業はごく一部で、それ以外はただのわかりにくいECサイトです。
ファーストビュー(最初にECを開いたときの見え感)で、何のサイトかわからない、
PCでは見やすいが、スマホで極端に小さい、NEWSが更新されていないのに上の方に存在する、ユーザーに伝えたい項目がわからないなど
ユーザーの離脱がどこで起こっているのか、データ上でも確認する必要があります。

・ストレスなく購入できるか
ECサイト本来の目的は、ユーザーが最短距離でストレスなく購入までたどり着けるです。
最近よくEC兼コーポレートサイトが多いですが、その中でトップページでの見せ方を考えないと
ブログや会社紹介、ブランドコンセプトやNEWSが目立ちユーザーから見ると結局どこで購入できるのか分かりづらくなってしまいます。

・商品の魅力が伝わらない
予算をできるだけかけずに運営できたことに越したことはないのですが、
店舗もなく、ユーザーが商品を手に取ることができない中で写真が不明瞭だったり
他の競合と比べ、安っぽく見えてしまえば魅力が感じられません。
商品画像や文章はターゲットに合わせた訴求がされてますでしょうか?
また、その商品とよくセットで購入されている商品は何でしょうか?

3.更新頻度

商材やターゲットによって異なりますが、一度購入して気に入ったユーザーや、サイトが
気になるユーザーは1ヶ月で何回もサイトを訪れる可能性があります。
実際にはリピーターがどの程度来ているのかデータ上で把握する必要がありますが
サイトの更新があまりにもないと、興味がなくなり、サイト自体をチェックしなくなっていきます。
めまぐるしく変化が起こるECの中で、週1回は何かしらの更新は必要かと考えます。
それはサイト内の企画コンテンツや、商品の入れ替え、ランキング、メルマガ
SNSの更新などです。

4.リピーターに向けて施策はうっているのか

新規ユーザーを狙うより、リピーターを育成したほうが売り上げがあがりやすいです。
特にD2Cの形体を取られている企業ほど、ユーザーとの繋がりでファンを獲得できる可能性が高いです。

1回目購入の方限定で2回目の購入が●●%OFF、おすすめの商品の告知、
会員限定イベントなど一度購入したことがあるユーザーが2回目購入することの方が新規ユーザーに
比べてハードルが低いです。
このあたりで何を基準に考えるか、ですが、結局1.ターゲット/ペルソナの話に戻ります。 このリピーターに向けて繋がりを保ち続けるのが重要です。

5.目的

サイトの目的は何でしょうか。商品を売ること、は大前提ですが
例えば
・コーポレートサイト兼ECサイト
・ブランドサイト兼ECサイト
・売り上げをリアル店舗を超える1番店にする。
・オムニチャネル化
など、テーマによって見せ方が異なってくると思います。
例えば、よくありがちなのがコーポレートサイト兼ECサイトで、どうしてもブログや告知などが目立ってしまい、ユーザーからしてみるとECとして買いづらい、誰に向けたサイトなのかわかりづらくなる、ということが起こります。

まとめ

今回はこの5つについてお話ししましたが、まずは課題を抽出し、項目ごとにまとめることをお勧めします。
その上で、そもそもリニューアルすることで解決できるのか、現状のまま課題が解決できるのか判断するのがいいでしょう。
上記の5つの項目のなかでどれが行えてないのか、そもそも現在のECで機能的な面が足らないのか、デザインが古いのか、リニューアルすることで、どのくらいの売り上げ目標にするのかも重要です。そのあたりが決まらないままリニューアルしても、遅かれ早かれ同じ問題に直面すると弊社では考えております。

次回は各項目をより深堀りして、弊社が取り組んでいる内容をお伝えできればと思います。EC構築1つにしても、リニューアルすれば売れるという幻想に取り憑かれてしまいがちです。
ターゲット、ブランディングの考えを頭でわかってはいても、社内で一部の人の頭にしかなかったり、共有できていなかったり、考えが異なっていたりするものです。外部のコンサルティングを入れると整理がしやすく、議論がフラットに行えるので結果、近道なことが多いです。

このような課題でお悩みでしたらぜひ一度お問い合わせください。

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